「筋を通すこと、正しいことを主張し続けることの重要性」を確認
  10.16今こそ政治決断を!JR採用差別問題の解決要求実現めざす京都集会」成功す

 2008年10月16日京都テルサ

10月16日(木)19時から、京都市南区・京都テルサで「10.16今こそ政治決断を!JR採用差別問題の解決要求実現めざす京都集会」が開催され、百人の労働者・市民が参加した。1047人の仲間が二度目の解雇をされた2000年4月16日より続けてきている、毎月16日18時よりの「京都駅前定例宣伝行動」を、この日は早めに終えた仲間が続々参集してきた。定例宣伝はこの日で196回目を数えたが、主催者は両方とも19年前に結成した「国鉄清算事業団闘争勝利をめざす京都共闘会議(略称・国鉄京都共闘会議)」。

京都総評女性部・田村治子事務局長の滑らかな司会で始められた集会は、昨年4者4団体中央集会で披露された、神田香織さんの「人材活用センター訪問記」のビデオ上映からスタートした。神田さんも「まさか21年たって、またここで同じ講談をするとは!」と感慨を吐露されていたが、相変わらず迫力のある講談で、参加者を22年前にタイムスリップさせてくれた。長期にわたる国鉄闘争の原点を、確認させていただいたとも言える。

「貧困と格差はここから始まった」との司会者の感想も受けながら、国鉄京都共闘の谷内口浩二代表委員の主催者挨拶。谷内口氏は「日本の労働運動の力が弱まっている。もともと分割民営化されんかったら解雇は起こっていない。今日を期して労働運動の強化を」と訴えた。

続いて、本年6月27日に突然全員解雇、会社破産・倒産の宣告を受けて111日間工場を守って泊り込み闘争を続けている大美堂労組・奥田委員長より連帯の挨拶。そして特別報告を、“国鉄闘争20年の現段階”と題して10.24中央大集会呼びかけ人である龍谷大学法科大学院・萬井隆令教授(国鉄京都共闘議長)より受けた。

萬井教授は短い時間ながらA4版4ページにわたる歴史的理論的に全面展開されたレジュメを用意され、異例尽くめの国家的不当労働行為の裁判闘争の推移をたいへんわかりやすく説明され、今の闘いの焦点を明らかにされた。そして最期に、「国鉄闘争20年の教訓」として、「筋を通すこと、正しいことを主張し続けることの重要性。それが大きな法的な意義をもつ03.12.22最高裁判決を生み出した」と述べられた。そして、ILO勧告の画期的成果や加藤晋介・鉄建公団訴訟主任弁護士の見解も引かれながら、「裁判闘争と大衆闘争で敵を追い込み、今こそ政治決断をはからせよう」と結んだ。

また国労近畿地本・居川委員長と建交労西日本鉄道本部・藤本書記長の報告を受け、他産別の争議団(国立病院賃金職員不利益裁判原告、NTT北陸からの単身長期不当配転の仲間を戻せの闘い、中田過労死裁判を支援する会)の連帯挨拶を受けた。

そして、国労闘争団全国連絡会議・大矢勝(近畿闘争団)、鉄建公団訴訟原告団・蓑田浩司(熊本闘争団)、全動労争議団・川端義明(釧路班)の三人の決意表明を受けた。「自分は不良職員じゃないと言われた05年判決が誇り。次は実利。雇用・年金・解決金を勝ち取る」(蓑田氏)と、元気良い決意。会場カンパは4万1276円集まり、萬井議長より三人に手渡された。

最期に「20年にして連合独占を打ち破り、府労委委員の任命を勝ち取った」との国鉄京都共闘・岩橋祐治代表委員(京都総評議長)の報告含めた閉会挨拶と団結頑張ろうで集会を締めくくり、10.24全国集会への多数の参加と11月30日の「第19回京都国鉄まつり」の成功を参加者全体で期した。

(国鉄京都共闘・稲村守事務局次長)