日本労働組合総連合会京都府連合会(連合京都)

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「未来投資戦略2017」に対する談話

第14-02065号 2017年06月09日

「未来投資戦略2017」に対する談話

日本労働組合総連合会
事務局長 逢見 直人
1.6月9日、政府は「未来投資戦略2017」を閣議決定した。「Society5.0」の実現に向けて、「健康寿命の延伸」や「移動革命の実現」など5つの「戦略分野」と「データ利活用基盤の構築、徹底したデータ利活用に向けた制度整備」や「教育・人材力の抜本強化」などの「横割課題」、「地域経済好循環システムの構築」、「海外の成長市場の取り込み」を掲げている。いずれも重要な課題であり、政府には働く現場の実態を十分に踏まえて実効性の伴う適切な対応を講じるよう求める。

2.「戦略分野」における「健康寿命の延伸」について、健康・医療・介護におけるデータやICT・ロボットなどの利活用は、国民生活の質の向上や負担の軽減に資する可能性がある。しかし、介護におけるロボット等の活用に関しては、導入に向けた支援とともに安全性の確保や確実な研修の実施を先行すべきであり、「介護報酬や人員・設備基準の見直しなど制度上の対応を行う」のは時期尚早である。

3.「横割課題」における「教育・人材力の抜本強化」として、誰もが学び直しのできる社会に向けて、金銭的・時間的な制約が課題であるとしながらも、その解決策が挙げられていない。学費負担の軽減や有給教育休暇の制度化など、個人に対する具体的な支援策を実現する必要があるが、教育・人材力の強化に最も必要なのは、企業による人的投資の促進である。
また、多様で柔軟な働き方を実現させるために、「企業・組織に属さない働き方を選択肢の一つとして確立させる」とあるが、労働関係法令の保護を受けることのできない就労者を増やすことがあってはならない。社会保険料の事業主負担分の回避を目的とする雇用労働からの不当な置き換えなどが進めば、社会的セーフティネットの安定性が毀損されかねない。

4.女性活躍については、女性に対する暴力の根絶のための取り組みを盛り込んだことは評価できる一方、全体としては、男女平等や性差別の払拭に資するような具体策の記述に欠けており、実効ある施策が採られるよう検討を進めるべきである。また、待機児童の解消に向けて、保育士配置要件の特例措置を「保育の受け皿拡大が一段落するまでの当分の間」実施するとしているが、保育サービスの質の確保が課題となっている中、まずは人材確保策の抜本的な強化こそが重要である。

5.連合は引き続き、政府に対して、安易な規制緩和の防止や人的投資の支援強化など、すべての働く者の「底上げ・底支え」「格差是正」をはかる政策への転換を求めていくとともに、その先にある「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて、全力で取り組んでいく。

以 上
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